2009年6月11日木曜日

クピドの悪戯

虹玉ポンチ

「虹玉ポンチ」は連載版『虹玉』の元となった読切作品で、〈クピドの悪戯〉シリーズの第1弾。『YS』2004年2月増刊号に掲載。ヤングサンデーコミックス『さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II』の9巻に併録されている。

弁当工場で主任として働く青年名越克彦を主人公とし、虹玉を発症した名越が虹玉の発症を知る同期入社の伊波と、工場でアルバイトする大学生高田陽子との間で揺れる様を描く。

登場人物は職業等も含め『虹玉』とは異なる設定となっているが、虹玉を発症した男の主人公が年下の恋人と同年の女友達の間で揺れながらも女友達を選び、最後の赤玉を子作りのために使うという『虹玉』の基本プロットは既にこの「虹玉ポンチ」で出来上がっている。狂言回しである仙堂寺徳子が既に登場しており、「虹玉」作中においては「虹玉」が「虹玉ポンチ」と世界設定を共有した後日の話である事が示唆されている[15][19]。

以降のシリーズ作品では主人公が「むっちゃん」で統一されているが、本作の主人公はまだ「むっちゃん」ではない。

虹玉ボンボン

クピドの悪戯・虹玉ボンボン」は〈クピドの悪戯〉シリーズの第4弾。『虹玉』のTVドラマ化に合わせ[20]『YS』 2007年1月増刊号に掲載された。北崎はいずれ続編を描くつもりの第1話として本作を作成していたが、掲載誌である『YS』が休刊となり続編のめどが立たなくなったためヤングサンデーコミックス『さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II』の11巻に併録される事となった[20]。

春から中学生となる12才の少年武藤勇介を主人公とし、精通間もなく虹玉を発症した武藤が親友である幼馴染みの女の子小巻麻琴との関係そして麻琴の姉である美鈴への恋心に葛藤する「少年少女の性の目覚め」を描く[20]。